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2010年11月17日

b-mobile U300 + b-mobile wifi

ウィルコムに慣れっこだった私には300kbpsなんて十分速いっす!

あらかじめ説明しておくと、b-mobile u300プランは6ヶ月、12ヶ月先払いのプリペイド式通信契約で、Amazon等で値下がりしたのを買うと、だいたい月額2500円以内でFOMAの人口カバー率100%のネットワークが使い放題になるプランです。ただし、通信速度は300kbps(0.3Mbps)と、規格上限7.2Mbpsの20分の1。YouTubeとかSkypeは無理ですが、メールやウェブ、ツイッターくらいなら十分な感じですよ!



プリペイドなので初期投資が高めに見えますから、最初は6ヶ月がいいかもしれませんね。

さてそれをVAIO Pに差していたんですが、欠点としてはVAIO Pでしか通信できない(当たり前)こと。どうせならiPhoneとかiPod touchとかMacとかThinkpadでも通信したいじゃないですか。というわけで



こいつの出番ですね。
これはbmobileの回線を無線LANに変換してくれる機械なんですが、小さいわりに4時間も通信できて、しかも充電しながら通信できるので車移動とかの人には実質データつなぎ放題にしてくれるわけです。
使い方も簡単で、前述のb-mobile SIMをb-mobile wifiの電池の裏にあるSIMスロットにぱちっとはめるだけ。これであとは設定なんですが、ここが一番の山場ですね。でもSIMカードに説明が書いてあるのでがんばって設定すれば、パスワード保護された無線接続ができるようになる仕組みになっています。

あとは外でインターネットを楽しむだけ。携帯で写真をとってメールするもよし、ネットラジオを聞くもよし、ツイッターで「〜なう」をやってみるもよし。iPhoneを使ってる人はパケットをOFFにして使うと月額2400円から使えるので、データ通信代とあわせて5000円程度に抑えることができます。しかもパソコンでもDSでもPSPでも接続できるので、2台以上つなげるときはもっとお安くなりますよ。

ちなみに僕は明日の高齢者講座でばりばり活躍してもらう予定です。いやはや、便利なものですね。

2010年11月13日

ここのところのタブレットラッシュに思う

タブレットたくさんでてきましたね。

でも、どれも解像度が低い。

これらは出版物に耐えるものではない。せいぜいウェブサイトやテキストリーダーにとどまるだろう。

有象無象が増えるたび、iPadやiPhone4が映えるだけになってしまってる。

タブレットが多いのはいいことだけど、「やっぱりタブレットって使えないよね」というtablet pcの二の舞は避けて欲しい。

やっぱり今季はApple一人勝ちかなー。

2010年11月5日

タッチとWindows7は時代遅れなのだ。

この間、あるショップでレッツノートC1に触れる機会があった。(液晶はやはりTNだった。)
静電容量式タッチパネル+ワコムの電磁誘導式ペンのインタフェースをもち、WindowsXP Proにソフトウェアキーボードなどの独自の拡張をしたOSが入っていたものだ。きっとWindows7が入っていればタブレットPCエディション相当の機能が統合されているので、より標準化された操作性が保障されていることだろうと思う。

重量はやはり、バッテリが入っていない状態だったので何とも言えないが「レッツノートの軽さ」を保っている。とても軽かったのは、ハンドグリップとヒンジと液晶パネルが主に効果を発揮したものだからだと思う。分解してみるとわかるがレッツノートの液晶は少しでも軽くなるよう機種に最適化されている。たとえば、通常は外装は金属の枠でそこに液晶ガラスやディフューザーなどを挟み込んでいく構造になっているけれど、レッツノートは金属の枠がなくプラスチックの骨格に液晶ガラスなどがテープで固定されているような状態である。重い部品をなくすところまで設計している。このような設計方針なので、おそらくレッツノートC1の液晶も、表面の保護ガラスと液晶が一体化したような構造になっているんじゃないかなと想像できる。iPadの一番重い部品が表面の保護ガラスであることを考えれば、妥当かつ有効な軽量化手法だからだ。ヒンジも、よかった。というよりも、今までの1点支持のヒンジが重すぎるのに誰も手を出さなかったというところに問題があった。レッツノートC1は今までのコンパチタブレットPCのほぼフルスペックを満たしつつ、もっとも軽い。つまり最も有意義な機種であることは、長年の経験からすると、はっきりと感じた。

だけれども、やはり何かが違う。

時代はタブレットPCのほうを向いていない。もっと垂直統合されたシステムが脚光を浴びている。パソコンの汎用性(つまり、Windows自体)が仇となって、パソコンは日陰に追いやられていると考えられる。

パソコンのほうも黙っているわけではない。タッチPCにはいろいろな独自UIを実装しているし、富士通のデスクトップPCはかなり使い心地の良いシステムが入っている。レノボの独自UIはひどかったので、もう少し様子を見た方がいいと思う。

ただ、問題は根深い。iOS機種とWindows機種では、垂直統合の幅が段違いに違う為だ。タッチのための独自UIを使ったとしても、タッチ最適化アプリの数、タッチ環境とマウス環境を同時にサポートしないといけないという制約、電子ペンの有無、WWANやWiMAXの有無からネットワーク接続が自動化できないなど、プラットフォームとして提供する要件の違いがあり、それ故垂直統合の幅の違いが生じる。結果として、初期状態のユーザーエクスペリエンスに差が出てくる。

僕の感じるWindows7とタブレットPCは「時代遅れ」だった。

タブレットPC(正確に書けばWindowsXP TabletPC Editioin)の魅力はなんと言ってもPDFやJournalを使い、紙としてペンで描けることだ。その機能がWindowsVista(Basic仕様以外)に統合され、ようやくタブレットPCがメインストリームになろうか、というところで、iPhoneとiPadが時代を変えてしまった。
つまり、インターネットへの3Gネットワーク接続(3G+GPS)からアプリケーションまでを垂直統合されたものがよい、という時代であり、携帯電話世代の若者は皆そっちを向いてしまった。iOS機種の「触る」ではない、タブレットPCの「描く」という貴重な機能はとりのこされたまま。(前にも書いたがWindows7のTabletPCやタッチまわりの実装は明らかに手抜きだ。)

だから、すくなくともWindows7はiOSパラダイムに乗れていないし、またTabletPCの良さも認識していない。TabletPC「描く」をiOSパラダイムに乗せればどれだけ面白いかを想像するだけで身震いがする。ツイッターをdoodle(落書き)でツイートすれば、今のツイッターよりどれほど面白いだろう。スケッチブックを遠隔地の人と共有してマインドマップを作ることがどれほど生産的だろう。

残念なことに、MicrosoftはiOSの対抗馬としてタッチ(触る)を採用してしまった。これでは絶対にiOSにはかなわない。きっとWindowsMobileのリーダーもWindowsのリーダーもTabletPC部門を嫌っていたんだろう。業界の行き先を俯瞰して設計をする視点があるのかどうか?疑問に思う。

AppleのiOSの欠点は、設計思想が頑固すぎることだ。たとえばiPadに電子ペンが採用されない、と決まれば、もう何年かは絶対に採用されることはない(おそらく)。だから「描く」人たち(たとえば、本に線を引いて読む人たち)はiPadでは満足できないだろう。そういうところに焦点化したカテゴリを、柔軟に、再発見してほしい、というのを期待したい。

簡単に言えば、静電容量式タッチパネルだけしかないスレートPC(ピュアタブレットPC)はiPadに勝てず失敗するということだ。レッツノートC1のように軽量化アプローチとiPadやMacbook Airのように必要機能を絞り込んでそぎ落とした「描くように操作できる道具」と、それを既存のサービスやAPIと垂直的に融合させた機械、それを出せるメーカーがiOSと適切な競争ができると思う。そんな大規模なことができるのは、Microsoftしかないと思うのだが、Windows7のていたらくを見ていると、

「時代遅れなのだ。」

と言いたくなってしまう。とてもかなしいことだ。