記事の更新は少ないです…が時々コメント欄で話題を広げていたりします。楽しいコメントをいただければ嬉しいです。
(返信できないかもしれません。ご了承ください)

2010年10月30日

DP1でストロボの現実

SA-STTLとかははなから諦めてます。高いので。

今回オークションで落札したのはパナソニックのPE-28S。
発光モードはAUTO、AUTOマクロ、MANUAL、SLAVEの4種類。発光強度はGN=28,14,7の3段階。バウンスは上下のみで90,75,60,45,0,-15,-30度とまあ一般的な入門機のスペックです。
風景カメラのDP1で人物をもっぱら撮る人には横にバウンスできる機能があったりするといいかもしれませんが、コンパクトさが命のDP1に果たしてその重厚なストロボが似合うかどうか?まだ落札したばっかりなのでよく使い込んでも居ませんが、エネループ4本を放り込むと重心がかなり上の方に行ってしまい、角度を0度にすると「おっとっと!」カメラがつんのめります。これ以上重いストロボはDP1には合わないと思います。


これから使いこなしていく感じなんですが、とりあえず夕刻以降の室内でのイベントなど、光量が不足すると予想できるときには、鞄に入れておけば確実に役立ちそうです。天井があるところではガイドナンバーGN28を活かして積極的にバウンスで撮っていきたいですね。

迷ってる人に言いたいことは、内蔵のストロボGN6とは桁違いです。DP1の場合フラッシュ光ったけど写真が暗いってことがよくありますけど、きっと外付けストロボでかなり改善されると思います。
きっとこのページにたどり着く人はEF-140 DGはオートなのがいいけどバウンスができない、バウンスするにはEF-530 DG SUPERに4万も払わないといけないのか?っていう人が多いんじゃないかなと思いますが、ふつうにDP1のテンポに合わせられる方なら普通のストロボでも十分だと思います。
内蔵ストロボの欠点は、フラッシュの陰が背景にくっきり写り込むことですよね。最低限バウンスやディフューザーがあれば、それを緩和します。
今回のストロボの落札価格は4500円。もしオートフラッシュがいいとEF-140DGを買ったとしても8400円。定価で足してもSUPER以下になるでしょう。


追記:
マニアでもないので、どのストロボが正解か?などと追い求める気持ちはありません。オート調光で楽にこしたことはないですが、1枚撮ってだめなら2枚目で決めればいいと思ってます。せめてコンデジらしく、集合写真が撮れれば文句ないっす。

(^^)

2010年10月25日

Macbook Airみてきました。

Macbook Airは、薄かった…。
◆ ◆ ◆

キーボードの押したときの深さは他のMacbookに比べて圧倒的に浅く、1.2~1.4mmくらい?VAIO Pと同じくらいだった。ギリギリ最低レベルという感じで、これは長文タイプには向かないんじゃないだろうか。
キーボードの広さは、11も13も合格レベル。iPadのキーボードの幅では少し狭かったので、それを横に広げたAir 11インチはちょうどいいサイズだった。F12がディスク取り出しボタンになっていて、一番右上のボタンは電源ボタンになっていた。まあ広さや細かな位置変更については、ほとんど気にならないはず。
キーボードのバックライトはなくなっていた。かなり重宝している機能だけに、残念である。
◆ ◆

SSDはもう圧倒的に速いけど、11インチと13インチの店頭モデルの再起動の速さから比較すると、やはり容量の多い128GBモデルや256GBモデルのほうが速かった。
やっぱり容量は少ない。速度の面でも、11インチ64GBモデルはちょっと、おすすめできない。

重量はすばらしく軽い。iPad→11インチ→13インチの順に持って行くと、その違いをほとんど感じないほど軽い。その後Macbookがおいてあったので持ち上げてみると、水槽を持ち上げているみたいに重かった。
軽い理由はそれぞれあると思うが、アルミが一段階薄くなっていそうな手触りだったのと、バッテリーの量によるものだろうと思う。
11インチはフルパワーで実動3時間半というレポートがあったので、13インチは5時間くらいはいける算段になる。これだけ動けば概ね十分だろう。

Appleは何を考えてMacbook Airを世に出したのか。
製品から読み取れるのは、Macを気軽に外に持ち出してほしいということだと思う。Air11の奥行きはiPadの短辺と同じくらい。このサイズのものを入れる鞄はビジネスバッグでなくとも、カジュアルなサイズでも入る大きさである。そして画面はiPadよりも大きく、キーボードもついているし、タイピングもソフトキーよりは簡単にできる。
それと同時に、iPadやiPhoneとは違うんだ、というメッセージがある。その象徴が3G/WiMAX/GPSの非サポートで、外でできることはローカルのアプリケーションに限られ、また外といっても机といすのある環境に限られる。つまるところ「OfficeやiLife/iWorkマシンもしくはXCodeマシン」といえるだろう。
外でGarageBandとかおもしろいかもしれない。

2010年10月21日

Macbook Air 2010

いやー発表されましたね。昨日は寝られましたか?
いきなり話がそれますが、Ustream中継というのは便利ですね。リアルタイムで映像が視聴できる。
http://www.ustream.tv/
録画ではなく生の、無加工の映像が見られる。やりたくなる理由がわかる気がします。

まるで、イベントに参加していたような気分で、iLife '11やMacbook Airの発表を見ていた気がします。(とはいっても、米国人は午前10時に見ていたわけで、日本人は午前2時、半分寝ながら布団に潜って見るわけですから、異様といえば異様ですがね。)

ともかく、iLifeはいつか買わねば、と思っていた訳ですが、ようやく買い時が見つかったみたいです。しかも$48。待っていた甲斐があるってもんです。
そしてMac OS X Lionのチラ見せ。かなりiPhoneやiPadを意識して、デスクトップの概念を再構築している様子でしたが、完成予定は来年の夏。ちょっとチラ見させるにしても早過ぎやしませんか。

◆ ◆ ◆


Macbook Airは事前リーク情報がほぼ一致した様相でした。基板の写真やバッテリ位置など、プレゼンに使われた写真とほぼ同じ構図のリーク写真があるということがまず驚きましたが、まあそれはそれ。本体のほうを見ていきましょう。
11インチのモデルは超低電圧版(?: L2=3MB)のCore2Duo、13インチのモデルは低電圧版(?: L2=6MB)のCore2Duoを搭載し、メモリは2GBか4GB、ストレージは11インチが64/128, 13インチが128/256GBから選択ということになります。注意点としては、11インチモデルにはSDカードスロットがないこと、SSDストレージが小さい方のモデルはCPUの速度は遅いほうしか選べないということ。ストレージの大きいものが速度の面でもプレミアムということになります。

外装も前Macbook Airとは異なります。Macbook AirのパームレストとMacbook Proのヒンジ・iPadの側面ポート部が融合したような、2010な感じに仕上がっています。待望のガラス製マルチタッチトラックパッドが搭載されました。ただし今回は、バックライトキーボードはなしになったようです。ちなみに11インチモデルは1.06kg,13インチは1.32kgと、11インチモデルでMac待望の1000gノートになっていることが特徴です。iPadと300gしか違いません。前に道具道でつぶやいた「Mac+iPad+iPhoneで2キロを切る」希望は11インチAirで達成されたことになります。

今回のMacbook Airの大きな違いはその画面解像度です。13インチモデルは1440x900、いわゆるWXGA+を使っています。これは他の13インチモデルがWXGA(1280x800)なのに比べて高密度で、プログラミングや画像編集などをするユーザーにとって、Macbookと差別化する朗報に違いないでしょう。しかし11インチモデルは1366x768、WXGAに準ずる16:9のパネルを利用しています。今回の発表では「我々はiPadから多くのことを学んだ。」「全画面アプリケーション」という言葉が度々発せられました。Macbookはいままで16:10のディスプレイにこだわってきましたが、11インチモデルだけが16:9のスクリーンを持つことになったのです。

そう眺めてみると、11インチと13インチの設計の意味あいがちょっと違うことがわかります。
11インチは超低電圧版のCPU、5時間のバッテリライフ、WXGA解像度 16:9、64/128GB SSD。
13インチは低電圧版のCPU、7時間のバッテリライフ、WXGA+解像度 16:10、128/256GB SSD。
11インチがWindowsマシンで言うところのネットブックに近いのに対して、13インチはそこそこの負荷にも耐えるフルスペックノートです。それを考えると、11インチは13インチの「弟」として紹介されましたが、どうも異母兄弟のようです。

・11インチはiPadの血を引いたキーボード付きノート。
・13インチはMacの血を引いたコンパクトMacbook Pro。
まとめるとそんな感じになると思います。
円高の影響もあってか、従来のMacbook Airに比べて非常に安い価格設定になっています。特に13インチは格安といえるでしょう。初代Macbookの方などは検討しても損はしないと思います。

◆ ◆ ◆


それにしても残念なことは、クラウドコンピューティングに対する設計のことです。
特に11インチモデルの64GBというストレージ容量は、iPad(の最大容量)と同じレベルです。これではiTunesは無理、iLifeのデータ保管も厳しいということになりますが、データをどこかに預けられるようにするべきだったと思うんです。USBメモリがその役割を果たすのかもしれませんが、ブログの投稿はできないですしね。WiFiのみのiPadの微妙さを勘案すれば、やはり3Gモデルはほしかったところです。
iPad 3Gには黒いプラスチックパーツがあった位で、もしかしたらユニボディではWANのアンテナをつけることが難しいのかもしれません。それでも何とかがんばれなかったのかなと思う次第です。

◆ ◆ ◆


そういえばもう一つ、FaceTime on Macがベータ版スタートになりました。これでMacとiPhone/iPod touchとのビデオチャットがつながり、よりいっそうの利活用が進みそうな気配になりました。
でも僕は、研究室のボス(大のMac好き)とFacetimeしようと言われるのがこわいです。便利かもしれないけど。笑

2010年10月19日

macbook air 11.3

・ストレージが特殊な端子のSSD
・リーク写真によればメインメモリも直づけ

なんかどんどん汎用部品が消えてゆく…

解像度がWXGA+くらいあるとサプライズですね。きっとWXGAだろうけど…。
3GやWiMAXには対応しないのかな。

2010年10月17日

あんまりthinkしてない今日この頃

thinkpadしてない今日この頃
SSDが鈍足でそろそろプチフリも我慢ならなくなってきたかなーというタイミングでVAIOがやってきてしまったおかげ
VAIOはCPUも鈍いしHDDも1.8インチの東芝ディスク。なのにサスペンドレジュームのテンポの良さとか無線LANの復帰の早さとかとにかくレスポンスへの最適化が非常にいい。
その上の高解像度+色再現度もまあまあ?良いディスプレイがついてWANも入ったパソコンが尻に入るという驚異。think(というよりLenovo)してたら一生味わえない快適性能です。
1.8インチのSSDも余剰分があるので、今のHDDと置換すればどんだけ快適になるんだろうと今からワクドキの伸びしろも残しているVAIO P。エバーノートがレジューム時にこけるという問題はありますがまあ何とか強制終了で乗り切ります。
キーボードの品質はやはりthinkさんの独壇場ではありますが、iPadに比べたらVAIO Pさんも健闘しています。何よりクラウド(WAN)とキーボード/マウスとの相性が非常によろしいので、いまのところVAIO Pの出動率はiPhoneと同レベルをキープしています。クラウドとタブレットPCのクロスオーバーはまだ起こってない(起こらない?)ので今はthinkさんの体重に見合うメリットはなく、不遇の時代を送っております。

俊足とはいえないAtomZ530+Windows7ですが、iPadと違ってRAW現像が一応できるところがいいですね。とりあえずプレビューくらいはできる。手も足も出せなかったiPadに比べると天と地ですね。

それが尻にも入る。実際はショルダーに入れるけど、thinkさんは入れないサイズの鞄にさくっと入る。iPadと同じくらい身軽ですね。iPad3Gにお金を払い続けるくらいなら、VAIO PとbMobileとiPod touch 4Gをさくっとそろえるほうが幸せかもしれない。

それにしてもLenovoはひどくなってきた。ハードはまあいいとしても、ソフトウェアがひどい。無線の復帰、アップデートのやる気のなさ、もろもろのダイアログの設計、どれをとってもIBM時代の必要にして十分な線を乱しに乱している。thinkしなくなるのも当然というもんであります。

それにしてもソースコード消失が痛い。ソースコードがあればまだthinkする必然性も生まれようものが。

2010年10月14日

ガラパゴスの正体

変に進化しすぎたからガラパゴス?いや違う。

変に進化しすぎたモノを買う客がガラパゴスなのかもしれない。渋谷のギャルにしかり。萌えにしかり。

固定客やファンがいるのは普通のことかもしれない。自動引き落としやら2年縛りあたりから怪しくなってくる。そして異様なマーケティング戦略が客にさも必需品であるかのように錯覚させていかに買わせるか。このあたりが消費者の消費をガラパゴス化させていく。

携帯はそれが顕著だったから揶揄されただけであって、携帯だけの現象じゃない。パソコンだって春夏秋冬モデル用意する必要がどこにあったか?ウィンドウズXPは確かに販売期間が長すぎたことが問題だったかもしれないが、じゃあVistaの短命さは何だったのか?VistaとOffice2007に振り回された人たちはそうは言われないけど、ガラパゴスだったのかもしれない。長者の金の再分配とかそのへんまで含めた日本のおかしい状況がガラパゴスだったのかもしれない。そうじゃないといわれても反論できないけど。

僕にとってガラパゴス=悪 対 脱ガラパゴス=善という図式は頭にはないけれども、この異常なメーカーの圧力は悪だと感じる。

内圧(内需圧)を外に逃がすという観点で見れば、日本は内需から外需に移行していくことは脱ガラパゴスになるかもしれない。しかしこれまでに蓄積されたマーケッティングデータの一部は海外で使い物にならないことを、新幹線が各国に売れなかったり、ソニーブランドは高すぎるといった声が証明している。「パソコンが家に来て何がよかったか」「(バックライトで)家が明るくなった」という国もある。もう一度、二股電球を作り出したソニーに戻る決心をすることが脱ガラパゴスにつながるのかもしれない。

ただ、外需は見ていると中古市場がすでに強いのだ。秋葉原のジャンク屋にはフィリピンのおばさんが手下を連れてやってくる。おそらく海外でさばいて儲けるわけだけど、現地人としては日本のが安く買えるわけだしね。こういうのをメーカーがリサイクル製品を海外に輸出すればいいわけで。(もちろん、おばちゃんクオリティでやる必要はあるけれど。)
スーパーカブなんかほとんど盗品だけど世界シェアはものすごいことになってる。パイレーツにやらせないようにしてほしい。友達のカブが盗まれてかわいそうなことになっていた。

僕は内需のほうが興味深い。買った物をもてあましている人たちが大勢いる。
メーカーは同時に日本でも海外でも教室を開いたらどうだろう。そしたらその講師の募集に応募して有職者になれる。日本メーカーもしっかり世界の地元企業になれる。マクドナルドよろしく、ガラパゴスなんて呼ばれないはずだ。

2010年10月13日

ちょっと前にfinepix s5 proあたりを

興味があったんですが、シグマ見た後だとやはり不自然感というか、ハニカム特有のぼやっとした感じがありますね。

dp3を待て、という啓示ですかね。とりあえずクローズアップレンズはポチりそうな気がします。近日中に。

28mm f4.0

 sigma dp1のレンズは、本体のトンガりっぷりに反して、バランスの良さを取ったレンズだと思う。
普通の人はレンズといえば焦点距離(ズーム倍率だったりする)と明るさくらい。そのあたりを整えたコンデジは山のようにある。シグマのdpのレンズはそれに加えてレンズの解像度と歪みの性能も落としていない。これはコンデジ型にしたことによるバックフォーカス長(レンズの後ろ端とセンサーまでの距離)の短さが効いているのだろう。dp1はとても広角とは思えない描写で、広角なのをいいことにトリミングしてしまえば全く歪みの気にならない写真ができあがる。(なのでもうちょっと解像度が高いとありがたい。)

 シグマの一眼レフSDシリーズのマウントはキヤノンのEFマウントとほぼ同じということらしい。つまり、設計の古い、今から考えると遊びだらけの設計なんだろうなと思う。昔、CONTAXを持っている人に「一眼レフのほうがいいに決まってるでしょ」という趣旨のことを言ったら優しく「いやー、わからないよ?」と諭された記憶があるけれども、シグマのdpは一眼を超えてCONTAXに近づこうとしているのかもしれない。(と素人考えに思った。)でもそれを認めちゃうと、f4.0の「暗すぎるわけでもないけど明るくもない」レンズも認めざるを得ない。しょうがないかな、と言いつつ、一眼レフでf1.8付近のレンズを経験すると、どうしても「dp1では室内は無理!」となってしまう自分もいる。バウンスのできるフラッシュをつけたdp1も粋といえば粋だけど。

 ミラーレス一眼が出て以来、旧来の一眼レフのメーカーは振るわないのだそう。きっと今頃夜を徹してマイクロEFマウントやマイクロFマウントを設計しているのかもしれない。けれども、接点やマウント機構のないコンパクトカメラのほうが携帯性だけでなく画像に関しても分があるのではなかろうか、と思う。マウントという売り方自体に、実はもう未来は残されていないのかもしれないと思うほど。

 その点、リコーのGXRはいいところを突いてきたと思う。
APS-Cサイズのセンサーも使えるしズームも使える。その気になればフォビオンGXRだって出せる。あの特許があれば、他のメーカーはなかなか手を出せないはずだし、シグマはキヤノンの後追いをするだろうから、センサー交換式は出せない。SDではミラーレスはしばらく出せない。ただ、DPでいろんなことができるから、未来がある。キヤノンのレンズを買うよりも安く買える時代だから。

 ソニーががんばってくれているおかげでdpのオークションの相場が下がりつつある感じですが、非常に残念なことに、dp1の直後にdp2を買っちゃうほどの身分ではないのです。誰かプレゼントしてくれませんか。

 ほんとに、dp1のレンズがf2.8かf2.0だったらなあ……!それかFoveonが高ISOにも耐えるセンサーならば…。そして高解像度センサーならば……。まだまだdpには問題山積です。
先日の祝いの席の写真を見返すと、いっそうの深化を願ってやみません。

〜追記〜
ああ、でもこれって全部コンデジの話ですね。

2010年10月12日

パソコンでなければできないこと

「携帯があればいいじゃないの。ネットだってメールだってできるから寂しくないし。みんな使ってるし。壊れたらカメラのデータとか悲しすぎる。」厳密には違うかもしれないけど、いったん携帯を使い始めてしまえば、そういう理由で使ってる、使い続ける人は多いはず。
はやりのスマートフォンはインターネットと仲がいいので、データもアプリもインターネットから持ってくることが多い。それは便利だ。

でも便利が最上のことじゃないってことをパソコンは教えてくれた。

たとえば、モノを所有するということ(これはちょっと矛盾するけど)。パソコン変われど、それまでのパソコンで作ってきた文章や写真を所有すること。前のパソコンで使ってきたマウスを新しいパソコンに使うこと。モノを所有することは何かを残すために所有し、そして寿命を迎えたときにはそれを葬ること。これは携帯にはなくて、今でも昔の携帯を捨てられないのは、機械と作られたモノとを切り離して新しくする方法がないからだ。

次に、伝えることの難しさを教えてくれた。パソコンはそれ自体が複雑怪奇のものだから、それを理解するためには言葉に付随する印象や感情を抜きにして意味をくみ取ることが必要。これは同時に人から「たのしいことば」を奪ったかもしれない。それは作った人の責任であり、今後の課題だ。携帯は「たのしいことば」をつたえられるかもしれない。でも自分にあてはまる言葉を予測変換から探して見つけて作った文は、ほんとうに相手に届いているだろうか。言葉のすれ違いは時に重大な、深刻な、悲しい出来事につながるから、僕には自信をもてない。これはパソコンにも携帯にも言える問題だ。パソコンで意味のこもっていない文をつくることも簡単だからだ。

最後はモノを愛する(勘違いしないでね!)こと。誰かしら何かしらあるはず。ゲームのキャラクターのデータが消えたら、「今までの時間は何だったんだ!と怒るかもしれない。買ってすぐのパソコンが壊れたら「10万円もしたんだぞ!」と怒るかもしれない。携帯も圏外になっただけで「何で圏外なんだよ!」と最初の頃は思っていたかもしれない。それは自然なこと。大事なことはその次「なんでそうなるの?どうして?」「あ、そういう理由だったんだ。」「ならこれもこういう理由かもしれない」「ほかのことはどういう理由なんだろう」という探求の違い。この手順は他人がいないと追うことができないけれど、パソコンはその他のモノに比べてはるかに探求しがいがある。もしかしたら、その探求の結果得た知識は、仕事や将来にまでつながるかもしれない。このプロセスは人を愛することと似ているから、「モノを愛する」っていうタイトルにしてみた。

書くことは書いた。あとは読み手(あなたです)の想像にまかせます。作られたモノを使うことしかできない人にとって「無料」ほど好いモノはない。「無料」はなくなってほしくない。だけど、どこかの時点でモノを作る人になったとして、モノを無料にするというのは自分の人生の価値を0円にさせられるのと同じ。お金の払い方がわからないなら、人に聞いてみよう。

パソコンを使いこなすまでにはいろんな課題があるけれど、パソコンを使いこなしている自分を想像してみると、上に書いたようなことがいつもあって、それを有償無償で支える人たちがいて、有償のモノがあった。お金とパソコンは切り離せないけど、自分の言葉で4000字のレポートを打てるのはパソコンだからだし、予測変換で書いたレポートとかコピペしたレポートはすぐわかるし、読みたくもない。
もしパソコン=必須という図式がなくなってしまっていたら、僕はとても悲しい。きれいな日本語も写真もインターネットから消えていって、意味の伝わらない絵文字やコピペやへんてこりんな文ばかりが画面を覆っていくだろうから。

2010年10月1日

Foveonの得意/不得意

フォビオンとベイヤーについて話せば、フォビオンの得意な場面とベイヤーの得意な場面とが一番の関心事。

偽色がないというのがフォビオンのいいところだけど、ベイヤーで偽色が出るのは色の対比があるところで出るわけで、いつでも出るわけじゃない。ぼかしたベージュの背景に同系色の被写体を写すときなんかはほとんど気にならないはず。ほとんどの広告写真とかには、フォビオンは不必要なのかもしれない。
ごちゃっとしたもの(ビルとか)を撮るとフォビオンは強い。とにかくそのまま写ってくれる。山を撮ったはずが山肌や木々まで写ってしまった、というような。出る絵の素直さもあって、フィルムカメラを思い出させてくれる。もうちょっと解像度が必要だけど、DP1のレンズはそれを補うには十分な性能がある(ときがある)。

でも、フォビオンの強さはそのくらいかもしれない。ベイヤーのほうが解像度は高いし、色再現性も高いからプロ向けにはほぼベイヤーの勝ち。同じベイヤーセンサーの機種のバリエーションもたくさんあるけどフォビオンは1種しかないので話題が偏る。ネットで探してみたら「フォビ厨」なんて言葉ができていたが、そこまでこだわる価値のあるセンサーかと聞かれればNOだろう。1/2.7くらいのフォビオンの入ったカメラの悲惨な評価もあることだし、DP1があれだけのヒットを出せたのは、あのセンサーサイズとレンズ、そしてサイズの制約があって、「フォビオン」(DP1の代名詞)なんだなあ、と思う次第。だからDP1の描画力はすごい、というのは、フォビオンがすごいってだけじゃない。
「GR」デジタルがAPSサイズのセンサーじゃないのはなあ…というのは願ってはいけないんだろうか。

ううん、なんか当たり前の話をしてる。

APS-Cサイズのセンサーのコンデジを評価するときは、レンズ(明るさと焦点距離、ゆがみとサイズ)が大事ですね。単焦点になるのは当然として、F2クラスのレンズに35mmか50mmくらいのレンズがついてたらフォビオンだろうがベイヤーだろうがすごいカメラになるよね、ってこれも当たり前の話か。

ってそれがDP2でしたっていうのも周知の事実でした。ごめん。

それにしてもリコーの昔のCCDの品質は悪かったなー。リコーってだけで買いたくなかった時期もあったもん。でもあの問題自体、ベイヤーCCDの写りがのっぺりしていく前兆だったのかもしれないなーと思ったり。(あれが「のっぺりさを極力抑えた極小CCD画質」の限界なのかもしれない、ということ)

そういえば、DP1は初めて現像の楽しさを教えてくれたカメラでもあります。明るい方の情報量が多いらしく、一見白飛びしているように見える写真でもかなり頑張って色が復元されてきます。JPEGで撮影することを前提にしたカメラではできなかった楽しさです。写真を現像するといいながら自分の気に入った写真だけを記憶に焼き付けていく…現像は手間だと皆さん言いますが、基本連写のできないDP1にはさほど手間ではありませんでした。

Sigma DP1

というわけで買ったのはシグマのDP1でした。



DP1のAPS-Cサイズに惚れたのか?16mm F4.0のレンズに惚れたのか?はたまたFoveon X3に惚れたのか?

うちには一眼レフもあるので、というより、それがあったからDP1に決めた位だから、APS-Cサイズのセンサーには惚れているだろう。
レンズの善し悪しは正直、よくわからない。単焦点なのにF4は暗すぎるだろう、というのが感想で、センサーの感度の低さも相まって、暗所は撮れません。無理。無理な場面は一眼さん(50mm f1.8 ISO800)に担当してもらおう、というくらい割り切ってるあたり、レンズに惚れてはいないが、憎めないではいる。四隅の描写もシャープで糸巻き/樽型ゆがみも目立たないので、明るさよりもそっちは気に入ってます。具体的には、集合写真で右下・左下の人を心配しなくても大丈夫。
フォビオンセンサーには惚れているのかどうか。確かに解像感はすごく、かといって無理なシャープネスをかけた感じもせず、良くも悪くもそのままに撮れるという感想。いや、それは違うか。赤の表現が変という前評判があったので心配していたけど、やっぱり赤がピンクっぽく写ってしまう。ちょうど新品の三角コーンを写したはずが、5年も野ざらしで色が褪せたように見える感じ。

一番カルチャーショックだったのは、電源ON→構図を決めてシャッター半押し→全押し→画像書き込み→電源OFFができないことがあること!半押ししたときに赤画面に黒文字で
「エラー!電源を入れ直してください!」
とかいわれることがある。なんてかわいいやつなんだと思えるタイミングと、使えねー!と思うタイミングとあると思うが幸い後者には出会っていない。

やっぱり、憎めないカメラという評価にしておこう。値段が安くなってきたから食指が動いたわけだしね。

安物買いの何とやらだって?だって30mm f1.4レンズより安くて軽くて小さいってすごくない?

でもやっぱり、物好き以外にはおすすめはできない。
発売当時は孤高の存在だったけども、2010年10月現在、もはやミラーレス一眼も普通にあるし、富士フイルムもAPS-Cサイズのカメラ出すしね。
Foveonに惚れてさえいなければ、ミラーレス一眼でよくないことは何もないはず。

しかし、際立つのは一眼レフカメラの圧倒的な信頼性。
オークションに出す写真は、迷わず一眼レフで撮る。一眼レフ以外の選択肢を思い浮かばない。今度試しにDP1でブツ取りしてみようかな。そうしたら、Foveonに惚れてるのかどうかわかるかもしれない。